Dark Hunter / 用語辞典

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亜人(あじん)

主にアロコイド以外の人種を指す。
特に魔族との混血や身体的にアロコイドと異なる人種のこと。

アミヤ語(あみやご)

古くから使われていた言語で、現代の主流となるラティス語の基となった言語。
語尾に独特な抑揚があり、抑揚の付け方によって意味が変わる言葉がある。ラティス語に比べて発音や抑揚の付け方が難しく、聞き取って正しく意味を理解する事も困難であると言われる。
精霊はアミヤ語を理解できるとされ、精霊との交渉に使われ、精霊術を学ぶ過程では簡単な定型文だけでも覚える必要がある。
魔族は主にアミヤ語で話すため、魔族との交渉はアミヤ語を履修した精霊神官が行う場合が多い。

アリュース神教(ありゅーすしんきょう)

別名「精霊神教」と言われる通り精霊神を祀る宗教であり、精霊術を生活の基盤として扱う現代においては精霊の恵みに感謝するという名目で浸透している。
各地にある神殿は抗魔結界を管理する役割を持っており、都会に造られた大神殿では神官、巫女、参拝者が祀られている精霊石に魔力を捧げることで結界が維持される仕組みを作り出している。
神殿では出生の祝福や成人の祝福、結婚式、葬儀が執り行われ、年中忙しい。

アロコイド

この世界の人種のひとつ。
人間の中で最も人口が多く、現代において「人間」という言葉はアロコイドの事を指すようになった。
他人種に比べて魔力、体力共に低いが、昔から道具を扱ったり工夫する知恵に長けているとされる。
平均寿命は80歳。
外見的な特徴として、平均的な成人の身長は150〜180cm、体重は48〜78kg。髪の色は白、金、茶、黒系、瞳の色は緑、青、茶系、肌の色は南の国では黒寄り、北の国では白寄りであるが色素で区別する名称は存在しない。
現代では他人種との混血がほとんどであるため、色素においては重要視されない。

アロンシア

この世界の人種のひとつ。絶滅した人種である。
精霊人とも呼ばれ、他の人種と比べて体内に流れる基礎魔力量が多く、精霊との意思疎通が容易いため精霊術の扱いに長けている。
唯一魔力から精霊石を作り出す能力を持ち、死後は肉体が精霊石に変わるという伝承があり、そのためアロンシア人自体が生きた精霊なのではと云われる。
平均寿命は40歳と人間としては非常に短命。
平均的な成人の身長は150〜170cm、体重は45〜68kg。
体内に維持できる魔力量が多い分、筋肉や脂肪が付きにくく、脂質の多い食事は摂れない体質。
総じて容姿端麗で髪や瞳は透き通るような輝きを持ち、色素が薄い。多くはカメオや胸像など美術品のモデルとなっている。芸術家の間では宝石人と称される。
美しい容姿と精霊石を作り出す能力を持つアロンシア人を巡って争いが起きた歴史が存在し、交流が容易ではない山脈に囲まれた砂漠の中にアリューシア帝国というアロンシア人のみの国を築いて暮らした。
他種族とは魔力の相性が悪く、子供ができにくく流産や奇形児の出産となる場合がほとんどであるため他種族との恋愛・結婚は禁じられていた。

共鳴関係(きょうめいかんけい)

主に精霊術での術者と精霊の関係性について示す。
通常は術者の魔力量を優先して力を貸すが、同じ精霊に何度も魔力を与える事で意思の疎通が図りやすくなり魔力量に関係なく優先して力を貸す状態のこと。
この現象について、精霊が魂そのものであり、術者の魂の一部である魔力を注ぐ事で精霊の魂が術者の魂の一部となるのではと考えられている。
しかし共鳴関係はアロンシア人の前では無効である。精霊人アロンシア人が法則を無視して精霊を扱えるのは、アロンシア人の魂が精霊と近い(魂自体が肉体化している)からとの見解もある。

銀の銃使い(ぎんのじゅうつかい)

銃を使わせたら右に出る者はいないと言われたダークハンター時代のエルド・エスロイの事を指す通り名。吸血鬼が存在していた古い時代に吸血鬼に対抗した数少ない人間の英雄がそう呼ばれていたという言い伝えもあり、魔族に対抗できる一人として期待を込められて呼ばれていた。
銀の銃ロベリオルはその象徴であり、銃使いの間では憧れの存在となっている。

抗魔結界(こうまけっかい)

魔物の生命となる魔力に反応し、身体能力を大幅に落とす効果のある結界。生物には無効。
精霊術を基盤としており、精霊石を媒体として展開されている。
これにより長年、魔竜軍の侵攻を防いでいた。

守護精霊(しゅごせいれい)

出生と共に付く精霊のこと。
守護精霊を持つ者は「加護持ち」や「精霊の申し子」と呼ばれ、精霊が付くことで魔力が常人より多く、精霊の扱いに長ける。
守護精霊によって足が速かったり傷の治りが早いなど身体的にも加護の力が及ぶ。
加護持ちかどうかは精霊を目視できる高位神官や熟練した術師により判明する(精霊を祀るアリュース神教が主流である地域では主に出生後に神殿で祝福を受ける際に判明する)
成長後に途中から守護精霊が付く事は無いとされるが、守護精霊が精霊神であった場合は精霊神が目視できない事と、幼い頃に能力が表に出ず成長により能力が発揮される場合が多いという要因により、途中で判明するか生涯判明しないまま終える者もいる。
守護精霊がついていた者が亡くなると、魂の欠片として心臓の一部が精霊石として遺る。

人工魔術(じんこうまじゅつ)

人間が戦争時代に精霊術を応用して開発した、複合属性を利用した威力の高い術を扱える術法。
魔物の使う魔法に近い性質を持つことから人工魔術と呼ばれるようになった。
精霊術に比べて単発での威力や効果が強いものの、膨大な魔力を消費する術ばかりで人間が扱うには負担が大きい。長期戦など複数回連続しての使用には不向きであるとされ、対魔竜軍として結成された軍隊や一部の認められた傭兵以外の取得と戦闘外の使用は禁じられている。

精霊(せいれい)

自然の中に存在する、大気を司る霊魂。魔力の多い場所に集まる習性を持つ。
司るとはいえ自然そのものではないため、精霊がいない土地でも雨や風などの気象は発生する。
微量な魔力を糧として大気に存在でき、それぞれ個体ごとに火、水、風、地、雷、氷、光、闇などの自然的要素を司る。外部からの魔力の供給により存在は膨張し形を成す。魔力の持ち主と同調するのが精霊術であり、何度か同調を繰り返す事で信頼関係のようなものが築かれる。通常は魔力の質が高い術者に力を貸すが、信頼関係が成り立つとそちらが優先される。
精霊神を祀るアリュース神教では死者の魂が精霊となって生活を助けるという言い伝えがある。

精霊術(せいれいじゅつ)

魔力を対価に精霊と同調して力を操る術のこと。
対価とする魔力はあまり大きくなく、魔族が魔力の低い人間に生活を豊かにするために教えたとされる。
同属性を複数使う事は可能であるが、別属性を混合して使うと反発が起きてしまうため、大抵の術者は2〜3つの反発の少ない属性か、ひとつの属性に絞って扱う。
反発の少ない組み合わせは火・地、水・氷、風・雷。光と闇は反発してしまうが、他の属性とは反発しないので火・地・光のように3属性を扱う術者もいる。
ただし1属性の扱いだけでも難しいため、2属性までが主流となっている。

精霊神(せいれいしん)

各属性の精霊をまとめる高位精霊。アリュース神教の神殿に祀られ、それぞれの神の姿形は統一されている。実在した人物だったとも言われており、精霊神を召喚した術者は確かにその姿を見たと伝えられている。

精霊神教(せいれいしんきょう)

アリュース神教の別称。
精霊神を祀っている事から親しみを込めて呼ばれる。
→アリュース神教 参照

精霊石(せいれいせき)

精霊が宿る魔力を含んだ鉱石。
見た目は宝石やその原石に近く、精霊特有の光を宿す。大気中の魔力や身に着けた者の放出される魔力を微量に吸収し、大きければ大きいほど魔力を蓄積できる。
身に着けた術者の魔力の消費を抑える事ができ、精霊を宿して持ち運ぶ事もできるため、精霊術師にとっては喉から手が出るほど欲しい代物である。
精霊の加護持ちの生物が亡くなった際に稀に魔力を宿した心臓が精霊石になる事もあるが、昔はアロンシア人の特殊な技術によって精製されていた。
現代においては既に失われた技術であるため、前者の場合(加護持ちの死後)以外の入手方法は無く、ほとんど流通は無いため非常に高額で取引される。
結界や長期的に術を展開する際も精霊石を使うが、範囲や期間の規模継続するには術効果の増幅と魔力の継続のために大きい精霊石でなければならない。

精霊の加護(せいれいのかご)

精霊から能力的な加護を受けること。

  • 精霊術によって一時的に加護を受け、身体能力を向上させたり外的傷害から身を守ること。
  • 生まれつき守護精霊がついている状態。
    →守護精霊 参照

ダークハンター

対魔族傭兵。
魔族討伐における知識を持ち、ダークハンターとしての資格を持つだけで傭兵の中でも依頼の幅が広く報酬が良くなるため、腕に自信のある傭兵はダークハンターを目指す。
しかしその分、魔物の討伐や結界の境界防衛で魔族との戦闘といった危険度の高い依頼を任される頻度も高く、世間では「命知らずの傭兵」とも呼ばれる。
魔物や魔族に関わる依頼を断る回数が多いと資格を剥奪される。

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ファズガル

魔竜軍の名前の元となった伝説の黒い魔竜。
燃え尽きるまで消えない黒炎を操り、たったの三日でひとつの国を壊滅させた伝説を持つ。
その名は本人が名乗ったわけではなく、彼を慕う魔族達が畏怖の対象の名として呼ぶようになったものである。
アミヤ語で「ファズ-ガル/黒の-支配者」という意味がある。

ファズガル教団(ふぁずがるきょうだん)

魔竜教とも言われる。その名の通り、魔族から英雄視される魔竜ファズガルを崇拝する者が集まりできた組織で、先祖に魔族の血を引く者や魔竜軍を支持する人間が信徒として活動する。
人間であるため抗魔結界の内部と外部を行き来できるのが強みで、各地の抗魔結界を破壊して魔竜軍の侵攻を手引きする厄介な存在として名を轟かせている。

プルーテュス

水の精霊。上半身は鹿、下半身は魚の姿をしており、後ろ足の代わりに長いヒレがある。青い鱗は光に照らされて虹色に輝く。
気性は穏やかで群れる性質を持つ。

魔核(まかく)

魔物の心臓。
体中に魔力を送り出す機能を持ち、この魔力によって魔物の肉体は維持されている。そのため、生物と異なり魔力が尽きない限り魔物は生命を維持でき、寿命を持たない事が大半である。
どんな魔物であっても魔核が破壊されると生命活動が停止し肉体は滅びる。
魔核の破片は魔石と呼ばれ、魔力を引き出す道具として重宝される。

魔石(ませき)

魔物の心臓「魔核」の破片。現代において魔力を引き出す道具として重宝されており、様々な場面で使われている。
精霊石のように魔力を吸収・蓄積する性質はなく、魔物が死んだ際に残った残留魔力を利用する形となり、ほとんどの場合は使い捨てとなる。
魔石採集のために積極的に魔物や魔族の討伐依頼を出す業者が多く、ダークハンターの稼ぎの大半は魔石の納品である。違法である魔物の家畜化によって荒稼ぎする反社会組織も存在する。

魔装(まそう)

精霊術、魔術など作られた術法によらず魔力で作られた武具。剣や銃や槍など武具の形状を持てば、魔剣、魔銃、魔槍などと呼ばれる。鎧や盾、装飾品の形状においては総じて魔装と呼ばれる。
通常の武具とは異なり、込められた属性による効果と肉体を持たない魔物にも有効であり、術式によっては身体能力を向上させる効果を付与する事もできる。
その他にも魔装として魔力を物質化して扱う事により、瞬発的に扱う術よりも魔力の消費を抑えられるメリットがあるため、技術を持つ術師は好んで扱う。
稀に術者の死後も残る魔装が存在するが、理論上、永久的に魔装を維持するには高度な技術と膨大な魔力が必要であり、現代では失われた技術とされる。
専門的な分野では永久的に存在するものを「真魔装」一時的に存在するものを「準魔装」と呼んで区別する。

魔族(まぞく)

魔物の中でも知能があり理性的なものを区別するために魔族と呼んだ。
人間に対して友好的な魔族もおり、戦争が始まる前までは敵対する魔物・魔族や災害から人々を守り対価に糧となる血液を貰って共存していたとされる。人間に精霊術を教えた。

魔動車(まどうしゃ)

魔力を原動力として動く車。
四輪のものもあれば、車輪が存在せず浮遊するものまであるが、浮遊させると魔力コストが大きいため、一般的に使われるのは四輪車である。
昔は精霊石をコアとして使われていたが、現在は精霊石が希少であるため魔物からとれる魔石をコアとして使っている。

魔法(まほう)

主に魔物が使う、自然的な力を操る術のことを言う。
魔物の持つ魔力自体が精霊と似た性質を持ち、精霊の力を借りずに低コストで扱える。
魔物が扱える魔法は生まれついてのものが大半だが、素質があれば鍛錬により習得可能である。
精霊を通さないため火と水など相反する属性を一度に放つ事ができるのが特徴で、強力な効果を持つものが多い。

魔物(まもの)

生物とは異なり、魔力を糧として生きる存在。
生物の血肉や鉱物に含まれる魔力を主な糧とするため、人間を含め多くの生物からは捕食者として恐れられてきた。
寿命は生物より長く、魔力が尽きない限り生き続ける事が可能な個体が多く存在する。姿形は動植物と類似しており様々。
知能があり理性的な魔物は「魔族」と呼ばれる。
内臓などの身体構造が類似していれば生物と魔物の交配は可能であるが、大抵は著しく魔力を持たないものか、著しく魔力の高いものであり、魔力が著しく高い個体は肉体が魔力量に耐えきれず短命である場合が多い。
幼いうちは生物と体の造りが同じだが、成長して姿が変化しなくなると心臓が魔核に変化して身体的に歳をとらなくなる。

魔竜教(まりゅうきょう)

ファズガル教団の別称。
信者はファズガルの名を口にするのは畏れ多いとし、魔竜教を名乗る場合が多い。
→ファズガル教団 参照

魔竜軍(まりゅうぐん)

魔竜ファズガルを中心に組織された魔族の軍隊。
迫害の時代により人間に恨みを持ち、人間を根絶やしにする事を目的として侵攻しようとしている。

魔力(まりょく)

魂を肉体と結びつけるために魂魄が放出する力とされる。
常に血液と共に流れており、出血や精霊術の使用などで減っても基本的に血液が作られる限りは一定量まで回復する。
生物、魔物どちらも体内を流れる魔力がなくなれば死に至る。
流れる魔力量は成長する都度増加していくが、魔力量が肉体の許容量を超えると内臓に負担がかかり、最悪死に至る。

魔力欠乏症(まりょくけつぼうしょう)

体内の魔力が極端に減少する事で起こる症状。
貧血と同じく、眩暈や倦怠感、吐き気や頭痛が伴う。ひどい場合は意識を失い、昏睡状態に陥る事もある。
血液が作られる限りは自然回復が見込めるが、貧血と併発してしまうと治りにくく体を動かす事が難しくなるために増血剤や魔力の増加効果が見込めるヴァーシエの花や鹿の角を使った漢方等の投薬での治療が必要とされる。

曜日(ようび)

天体の影響により6日の周期で各精霊の力が増幅される現象があり、6日で1週間という区切りとなる。
地の日アルタスから始まり、炎の日デラス、風の日ミーアス、水の日フェアネス、氷の日ヴィリネス、雷の日ケルネスという順番で進む。
これらの曜日の名前は増幅される属性の精霊の名称からアミヤ語で付けられており、前半は「-as」後半は「-nes」になっている。
光と闇は一日のうち昼間は光、夜間は闇の力が増幅されるため、昼間はサルアス、夜間はジークネスと呼ばれるが、一般的には簡略化して昼間・夜間という表現だけしか用いられない。アルタス、デラス等の曜日も地の日と略される場合が多い。
精霊神教において信心深い人や儀礼的な場ではアミヤ語を尊重するため、簡略化せずにサルアス、ジークネスを用いて表現する。

ラティス語(らてぃすご)

現代の人間が使用する言語のひとつ。
アミヤ語を簡略化したものが時代の流れによって独自のものになっていった。
人間の使う他の言語はラティス語を基盤としているため、文字は同じで読み方や綴りが異なっても基本的にラティス語が分かれば文脈で理解できる。

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