序幕
――人間と魔族は、何百年もの昔から争い続けていた。
魔族というのは「生物」とは性質が異なり、魔力を糧として生きる「魔物」の中でも理性的で意思の疎通がとれる者を指した。
その姿の多くは動植物と類似しており、人型の魔族は人間と共に暮らしていた記録が残っている。
争いの発端は、人間が魔族に匹敵する人工魔術を開発し魔族を迫害するようになった時代にあり、魔族は報復として人間に戦争を仕掛けたとされる。
人間と魔族の力関係は当初、互角であったが、魔族が魔竜ファズガルによって魔竜軍として統制されると、一気に人間側は劣勢となった。
人工魔術は強力で魔族に対抗できる力こそ持っていたが、息を吸うように魔術を操る魔族に対し、莫大 な魔力の消費を要する人工魔術は長期戦には不向きで、数に勝る人間の軍勢でも統率のとれた魔竜軍の前では無力だった。
後に魔竜軍の攻防により人間側は追い詰められたが、魔族・魔物の侵入を防ぐ効果を持つ結界「抗魔結界」が開発され、人間の国々は生活領域に結界を張り巡せて魔竜軍の侵攻を防ぐ事に成功した。
以降、人間諸国は魔竜軍と停戦交渉を続けるも、魔竜軍は「人間の殲滅 」を目的として応じず、決裂。
現状、人々は結界の維持に追われ、結界の外では常に魔族との戦闘が発生している。
兵士や傭兵、貨物の運搬に関わる者以外が結界の外に出る事は珍しく、結界の内部で暮らす人々は仮初 の平穏を過ごしていた……。
魔族というのは「生物」とは性質が異なり、魔力を糧として生きる「魔物」の中でも理性的で意思の疎通がとれる者を指した。
その姿の多くは動植物と類似しており、人型の魔族は人間と共に暮らしていた記録が残っている。
争いの発端は、人間が魔族に匹敵する人工魔術を開発し魔族を迫害するようになった時代にあり、魔族は報復として人間に戦争を仕掛けたとされる。
人間と魔族の力関係は当初、互角であったが、魔族が魔竜ファズガルによって魔竜軍として統制されると、一気に人間側は劣勢となった。
人工魔術は強力で魔族に対抗できる力こそ持っていたが、息を吸うように魔術を操る魔族に対し、
後に魔竜軍の攻防により人間側は追い詰められたが、魔族・魔物の侵入を防ぐ効果を持つ結界「抗魔結界」が開発され、人間の国々は生活領域に結界を張り巡せて魔竜軍の侵攻を防ぐ事に成功した。
以降、人間諸国は魔竜軍と停戦交渉を続けるも、魔竜軍は「人間の
現状、人々は結界の維持に追われ、結界の外では常に魔族との戦闘が発生している。
兵士や傭兵、貨物の運搬に関わる者以外が結界の外に出る事は珍しく、結界の内部で暮らす人々は
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🐦⬛からすの後書きコーナー
しばらくメンタル崩して創作の海から離れていましたが、原点に戻ったらどうだろうと思い立って、学生時代の頃から構想していたファンタジーものを改めて書いてみました。
もともとRPGにするために考えた世界観で王道ファンタジーがベースになっています。
連載形式にするのは締め切りを作って創作のモチベーションを上げる目的がありますが、以前に作ると言って放置しているものもあるので正直どうなるかわかりません!それでもお付き合いいただけると幸いです。
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