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風を操る力を持っていた蝙蝠女と教団員の数人はヴァイスの強力な術に耐え忍んでいたが、ほとんどの教団員は竜巻に呑まれ、砂塵の中に消えて行った。
ヴァイスはエリオットとジェイに付けた精霊の気配が遠ざかるのを感じ取り、笑みを浮かべる。
竜巻は次第に勢いを失っていき、舞っていた草葉と砂塵が落ち着くと、倒れた木々が囲う中に数人のファズガル教団とヴァイスの姿を残した。
「やるじゃない……」
蝙蝠女は竜巻の被害で欠けた仮面を外し、蛇のような黄金の瞳を露わにした。毛先の萌黄色が目を惹く長い金髪が頬の横から垂れ下がる。
彼女は垂れ下がった長い髪を掻き分けて法衣の内側に隠していた細剣を手に取ると、地面に手をついて辛そうに肩で息をするヴァイスの目の前に立ちはだかる。
まばらに残った教団員はヴァイスの出方を窺っている様子で、蝙蝠女は鋭く視線を動かし、苛立ちを込めて教団員を睨みつけた。
「お前たちは子供を追って始末なさい。こいつは私一人で充分よ」
蝙蝠女は細剣の切っ先をヴァイスの鼻先に突き出す。
「素敵な風のお返しに、ひと突きで殺してあげる」
蝙蝠女は細剣を手に突きの構えを見せる。
だが、ヴァイスは諦めていなかった。
「……キュリオン!」
ヴァイスが光の精霊の名を叫ぶと、地面についた手元から無数の光の蝶が螺旋を描いて飛び出す。
地面には血液で光の精霊の紋章が描かれており、眩い光を放っていた。
あまりの眩しさに、蝙蝠女はたじろぐ。
光の蝶はエリオットとジェイを追おうとしていたファズガル教団の行く手を阻み、ヴァイスを中心に辺りを囲むように八体の鎧の騎士を造り出した。
光の騎士は一斉にファズガル教団に対して剣を向ける。
「あんな術を使っておきながら、まだ魔力が残っているっていうの? あんた、一体……」
ヴァイスはよろめきながら立ち上がり、術で光の剣を作り出す。
「無駄口はいい。さあ、私を殺すんだろう? 剣を構えたらどうだ」
ヴァイスはエリオットとジェイに付けた精霊の気配が遠ざかるのを感じ取り、笑みを浮かべる。
竜巻は次第に勢いを失っていき、舞っていた草葉と砂塵が落ち着くと、倒れた木々が囲う中に数人のファズガル教団とヴァイスの姿を残した。
「やるじゃない……」
蝙蝠女は竜巻の被害で欠けた仮面を外し、蛇のような黄金の瞳を露わにした。毛先の萌黄色が目を惹く長い金髪が頬の横から垂れ下がる。
彼女は垂れ下がった長い髪を掻き分けて法衣の内側に隠していた細剣を手に取ると、地面に手をついて辛そうに肩で息をするヴァイスの目の前に立ちはだかる。
まばらに残った教団員はヴァイスの出方を窺っている様子で、蝙蝠女は鋭く視線を動かし、苛立ちを込めて教団員を睨みつけた。
「お前たちは子供を追って始末なさい。こいつは私一人で充分よ」
蝙蝠女は細剣の切っ先をヴァイスの鼻先に突き出す。
「素敵な風のお返しに、ひと突きで殺してあげる」
蝙蝠女は細剣を手に突きの構えを見せる。
だが、ヴァイスは諦めていなかった。
「……キュリオン!」
ヴァイスが光の精霊の名を叫ぶと、地面についた手元から無数の光の蝶が螺旋を描いて飛び出す。
地面には血液で光の精霊の紋章が描かれており、眩い光を放っていた。
あまりの眩しさに、蝙蝠女はたじろぐ。
光の蝶はエリオットとジェイを追おうとしていたファズガル教団の行く手を阻み、ヴァイスを中心に辺りを囲むように八体の鎧の騎士を造り出した。
光の騎士は一斉にファズガル教団に対して剣を向ける。
「あんな術を使っておきながら、まだ魔力が残っているっていうの? あんた、一体……」
ヴァイスはよろめきながら立ち上がり、術で光の剣を作り出す。
「無駄口はいい。さあ、私を殺すんだろう? 剣を構えたらどうだ」
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1月2日更新予定
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あけましておめでとうございます。
小説は不穏モード継続していますが、今年もなにとぞよろしくお願いします!
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